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応募総数1,086本のご応募をいただいた
第36回ファンタジア大賞が終幕いたしました!
最優秀作として《大賞》を受賞したのは、
その驚異的な発想力からSNSで注目を集め
明治文豪への情熱を確かな実力で編み上げた
『シン・夏目漱石』です。
ほかにも、熱いストーリーと光るコンセプトにより、
《金賞》にくわえて《細音啓特別賞》を受賞した
『主人公性人型兵器 -スターゲイザー-』。
そして、「お笑い」と「青春」に真摯に向き合った意欲作
『バックドロップ・センターマイク』をはじめ
金賞・銀賞も漏れなく無二の個性を発揮した
いずれも新世代のエンタメを牽引しうるタイトルがそろい踏み!
二十世紀初頭、不安定な社会情勢を受け、作家たちは国家によりプロパガンダに利用され、逆らえば弾圧されていた。そんな苦境の中で立ち上がった夏目漱石は、武装組織『幻影の盾』の司令官として国家に反逆するも、伊豆・修善寺の菊屋旅館にて政府により暗殺される。
だが死んだ漱石を軍医・森鴎外が救った。禁忌の医術により、かつての婚約者・樋口一葉の身体を得る形で漱石は蘇ったのだ。政府から身を隠すべく女学校の教師として赴任することになる漱石だったが、その先でこの国の歪みと再び直面。乙女となった漱石は女学校の改革へと乗り出すことになる。一方で現地協力者の野口英世もまた独自の思惑で動いており……。
選考委員の先生方と編集部の皆様に、心から感謝申し上げます。入選時に「問題作」という評価を頂いていた本作ですが、選考委員の先生方が本作の中に可能性を見出してくださったことで、このたび「大賞」という栄えある賞を賜りました。まだ分からないことが多く、デビューに向けて不安になることもありますが、牛のようにゆっくり一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。引き続き頑張りますので、よろしくお願いいたします。結びになりますが、本作に多大なる御貢献をいただきました夏目漱石先生に、最大限の感謝とお詫びを申し上げます。
明治~大正にかけての、ハイカラかつどこか異世界感ある時代風景を、誰もが知る文豪と共に一つの小説として作り上げた、その研究力と文筆力に敬服いたします。
「明治の文豪たちならこういう言い方・会話するだろうなあ」というお洒落な言いまわしやハイカラ感のあるコメディシーンなど、作者の方の技量を感じずにはいられませんでした。
なんだこれは(困惑)。
でも面白いんだからしょうがない。滅茶苦茶やってるなあとも思いつつ、凄いものを読んだ感がありました。文章が上手く、語彙も豊富で、知識が血肉になっていないと出てこないユーモアや小ネタがそこかしこに見受けられます。キャラクターも皆、癖があって良い。ただ、登場人物の子孫には存分に怒られろとも思いました(笑)。
技量のレベルだけでいえば今回トップクラスじゃないかな、と個人的に思っています。
史実の文豪達を独自の個性的なキャラクターに仕上げて、架空の歴史を歩ませ、猟奇的事件に挑むというお話は、全体的に静かな熱さがあり、とても面白かったです。
しかも、作者の文豪達に対する圧倒的な知識を上手くストーリーに絡めて昇華しており、読み応え抜群でした。
冒頭の展開からぐいぐい読ませていく非常にテンポの良い快作でした。「夏目漱石が樋口一葉の身体に脳移植されて蘇る」という奇抜なアイディアを見事に昇華し、先の予想がつかぬままあっという間に最後まで読ませられてしまいました。
キャラ同士の軽妙洒脱な掛け合いや、散りばめられた明治偉人たちのネタから、著者の熱量が伝わってきて、これは編集者先導では決して作れない、新人賞ならではの作品だと思いました。
小日向茜は、間違いなく主人公だった。助けを求められれば応え、自らの命もいとわず戦場を駆け、綺羅星の如く輝いて世界を守り──散った。世界を破滅へと導く宇宙怪獣との最終決戦から一年、主人公と引き換えに得た平和な世界で、高橋嗣道は死んだように生きている。茜を中心にした彼の世界は崩壊し、自室に引きこもる日々。そんな彼の前に突如現れた少女・山田麒麟は告げる。「私達人類はまた戦わねばならない。茜の遺志を継ぐのはお前だ」と。
“ 主人公性人型兵器”、搭乗者の「主人公的行動」を力に変える、茜のための兵器。その次期操縦者に設定されていた嗣道は、新たな脅威に対抗するため、強制的に主人公へと仕立て上げられることになり……?
この度は栄えある金賞&細音啓特別賞をいただき、誠にありがとうございます。選考委員の方々や編集部の方々には感謝をしてもしきれません。受賞の連絡をいただいた時、今後の流れなどを話してくださっている担当さまを遮って、ずっと「やばいですね、やばすぎます、いやまじでやばい」と呟き続けていました。もっと余裕のある人間になりたいです。出会った人に恵まれて今回の結果があると思います。人に恵まれるのは自分の数少ない長所です。あと豪運。いただいた結果をいつか実力と語るために、今できる事を必死で頑張りたいと思います。改めまして、本当にありがとうございました。
ストーリーと作品コンセプトがとても噛み合っていたのが好印象でした。「主人公性」という、いわゆるエンタメのお約束ネタを逆手に取る設定は秀逸ですし、また初恋の女の子の後を継ぐという「主人公らしさ」がテーマになっており、ロボット物に一つキラリと光るエッセンスを取り入れています。最後の主人公らしさによって機体が強くなる瞬間は、わかっていても熱くなる展開で、楽しく読ませて頂きました。
「主人公的な行動を取らないと動かないロボット」という発想が面白い。全体的にロボット物でやって欲しいことを、きちんとこなしており、好感が持てました。終盤の展開は本当に熱かった。
キャラも上手く配置されており、皆が小日向茜という圧倒的な主人公の幻影を追いながらも、強く生きていく様がよく描けていると思いました。
熱い。熱すぎる。何もかもが熱すぎる。主人公性という一見ギャグにしか見えない設定を利用して、ここまで熱くシリアスに盛り上げることができる作者の技量には脱帽です。いわゆるお約束・王道を逆手に取って、ワンランク上の王道の完成させたと言えるでしょう。
キャラクターがどいつもこいつも魅力的に過ぎる、といった感じで、バトルも青春もとても良かったです。
瀬音しずくは笑わない──そんなミステリアスガールとして有名な彼女を笑わせるため、市井晴比古は入学以来三ヶ月に亘って奮闘していた。しかし奮闘むなしく彼女を笑わせることができずに迎えた夏のある日、美人だがおかしな行動を繰り返す『顔面の無駄遣い』『校内一の奇人』こと中屋敷結羅に漫才コンビ結成を迫られて!? 「校内一の奇人と言われた私と、好きな子の為に奇行を続けるキミ。そんな二人がコンビを組んで、全校生徒どころか全国民の笑いをかっさらうなんて最高にドキドキしない? するよね、だってさ──」練習を重ねるうちに結羅との距離も縮まってきて──でも、お笑いは遊びなんかじゃない。あの子とあいつらを本気で笑顔にする新時代の青春ラブコメ、開幕!
初めまして、新田漣と申します。新時代のラブコメと評して頂いた本作は恋愛の糖度だけでなく、爽快感や熱い人間模様、酸っぱい香りに包まれた馬鹿っぽさを一緒くたにして鍋で煮込んだような物語です。そんな得体の知れない煮汁を啜るばかりか「これを金賞に!」と推していただいた方々の胆力には感謝の念が尽きません。新田がお墓に入るまで面倒を見てもらえるよう、全力で頑張ります。少し真面目な話をすると、新田はこの物語に青春のすべてを注ぎ込んでいます。それらが皆様の人生を彩る魔法になればいいなと切に願っております。好き嫌いが真っ二つに分かれる題材かもしれませんが、本気の煮汁を是非とも啜ってみてください。
笑わない女の子をどうにか笑わせてあげたい、というまっすぐな主人公・晴比古の気質に好感が持てました。
コンビの相方であるヒロイン、結羅も楽しく、魅力的なキャラクターとして描かれています。
なかなか評価が悩ましかったものの「活字でお笑いの良さを伝える」ことの難しさに真っ向から挑戦しており一作家としても大変刺激になりました。
本気で何かに打ち込む者たちの姿はやはり熱い。正直立ち上がりはゆっくりだったのですが、一度盛り上がってきてからは一気に引き込まれました。漫才やコント、大喜利などの演芸は、基本的に文章媒体とあまり相性がよくない茨の道だとは思います。ただ、そこにあえて切り込んだ挑戦心は高く買います。ネタもちゃんとしていたし、オチにも納得感がありました。
漫才を通して様々な葛藤や苦悩と戦う、熱血青春ものとして非常に面白く読めました。あくまで主観的な話でしかないのですが、作者さんの漫才に対する理解と造詣がとても深く、実際に作中で披露されるキャラ達のネタや漫才が、実際の漫才のようにとても面白い。これが本当に強いところだと思っています。序盤中盤で積んだ展開を踏み台にして、派手に盛り上がるクライマックスとカタルシスも圧巻です。
眉目秀麗・頭脳明晰な天才大学生・九頭竜王子。彼は恋人が欲しかった。しかし、女性をおだてるのは嫌だ。相手は「未経験」な女性が良い。そして、彼女はできなかった。つまり彼は、こじらせていた。容姿端麗・才色兼備な文学部の姫・美地原三姫。彼女は長年周囲から嫉妬と嫌がらせを受け、性格が歪んでいた。男にマウントを取りたい。スペックの高い男を誑かしたい。その性格ゆえに、彼氏はできなかった。つまり彼女も、こじらせていた。そんな二人は出会い………「君は、処女か?」「処女なわけないでしょ!!」(なんだ、ビッチか)(こいつ………クズだ)印象最悪、デートしても即喧嘩。しかし、 三姫は九頭竜の圧倒的な才能に。九頭竜は三姫の弱さと優しさに。それぞれ惹かれていき!?
先ず、選考に携わり<銀賞>という栄えある賞をくださる関係者の皆様に、心から御礼申し上げます。ノリと勢いで創った拙作にそこまでの評価をしていただけることに、衝撃と喜びと僅かばかりの不安を感じております。本作は愛らしいくず共が好き勝手に暴れまわるので、作者の私としては奴らの暴言がきっかけで炎上しないか、読者の皆様を不愉快な気持ちにさせてしまわないか、今から不安で胸が一杯です。今は何とか私が手綱を握っていますが、それもいつまでもつか……。今後、私の手綱から外れたくず共が皆様に噛みつくような発言をするかもしれませんが、寛大なお心を持って奴らのラブコメを楽しんでいただければ、これに勝る歓びはありません。
主人公の九頭竜王子、ヒロインの美地原三姫、そこに妹の真白をくわえて、この3人がいればストーリーがほぼ成立するのではないか、と思わせるほどに、メインとなるキャラクターが魅力的に描かれていました。 「クズ」「ビッチ」「処女」「童貞」などの刺激的な言葉の面白さにやや頼っているところは感じつつ、会話劇の楽しさが秀逸で、まさに「キャラで読ませる」お手本のような作品です。
とにかくキャラが良い。話自体はオーソドックスな立ち上がりですが、ピーキーなキャラ同士の視点で描かれているため不思議と面白く、勢いがあります。
王子も三姫も、最初は鼻持ちならないキャラであるように思うものの、物語を読んでいく中で家庭環境にその原因があることがわかった瞬間、憐憫を以て迎えられるようになるのが上手い。キャラの見せ方・描き方がお見事です。
何よりもこの作品で推せるのは、強烈なキャラクター達。痛すぎる主人公と痛すぎるヒロインは、一周回ってとても面白く大好きになれます。他の主人公を取り巻くキャラ達もどいつもこいつも尖ってて魅力的。個人的に妹の真白ちゃんがとっても可愛い&面白くて好きです。
ラノベの肝がキャラクターであることを踏まえれば、読者の要求をすでに高いレベルでクリアしています。
学問と芸術の国・エースターで国や領地を家と見なし経営する『家政学』を専攻する学生・ウィルは“天才”でありながら、貧乏なため卒業金を払えず困っていた。そこに彼の卒業金を肩代わりするという戦争の国・オノグルの女王イローナが現れる。さらにイローナはウィルへ「君、私の婿になる気はないか?」とプロポーズをしてきて!? 婚約のお試し期間と経済の立て直しのため半年間オノグルで過ごすことになったウィルだが、王宮の使用人たちにすら嫌われ味方は一人もいない状況で……。オノグルを、『人を殺さなくてもいい』裕福な国に変えるため、経済の天才ウィルの剣を持たない戦いが幕を開ける!
「受賞するとは思いませんでした」とか言う人は、「宝くじなんて当たるわけがない!」と言いながら宝くじを買う人並みに噓つきだと思います。しかし長年執筆を続けるもまるで芽が出ず、せめて何が悪いのか知りたいと、評価シート欲しさに栄えあるこの賞に応募した作者はまさに「受賞するとは思いませんでした」。本作の言葉を借りるなら、今まで戦う場所を間違えていたようです。選考に携わり評価してくださった担当編集者様をはじめ、審査員様に精一杯の感謝の念をお送りするとともに、せっかくのチャンスくださった皆様の眼が節穴だと言われない為に、勿論読んでくださる全ての方の為にも粉骨砕身精進致す所存で御座います。
経済・貿易をテーマにした中世風経済ファンタジーとして、楽しく読ませて頂きました。
こうした経済学や通貨の話を文字だけで説明するのはとても大変かと思いますが、主人公ウィルの軽妙な性格や語り口調のおかげで終始楽しく読むことができます。
ややヒロインであるイローナの見せ方には課題があるものの、どのキャラも愛嬌があってとても良かったです。
滋味深い味わいのある物語。貧乏学生が突然隣国の女王にプロポーズされるというインパクトのある展開から、戦争に頼らずに経済を立て直すというテーマを実直に描いており、好感が持てます。それに伴う仕事が華々しいばかりでないことも納得感があります。世界を構成する情報が充実しており、精緻な知識に裏打ちされた描写が非常に巧い。読後感のよいお話でした。
主人公である貧乏学生のウィルと、ヒロインである王女様・イローナのキャラがとても良いですね。ついこの二人を応援したくなります。
そして、作者の実際の経済関連、領地運営関連の知識が素晴らしく、解像度の高い領地運営ものが描けていると思います。もう少し主人公にしかできない活躍を見たいと思う部分もありましたが、主人公の人心掌握術など描写が非常に上手かったりと総じて魅力的な作品です。
伝説の歌姫『スノウ=ホワイト』がおよそ三年ぶりに来訪し賑わう中、美女の体から眼や指といった特定の部位を盗む〈部品泥棒〉という怪人の暗躍が噂される首都・ラングトン。義眼職人にして、両義眼の少女・イルミナは、〈部品泥棒〉が所持していると思われる特殊な魔法義眼を探し求める最中で、ラングトンに巣食うギャングに捕まってしまう。一方、同じくラングトン内でヴィンセントという男もまた、ギャングに幼馴染であるエレクトラを拉致されていた。彼女を救うためギャングの拠点を壊滅させたヴィンセントはそこで、イルミナと出会う。二人はやがて、ある特殊な魔法義眼を巡る奇怪な事件を追う運命へと導かれていく……!?
この度≪銀賞≫をいただけたことに大変驚いております。選考委員の先生方、編集部の皆様の懐の深さに、この場を借りて御礼申し上げます。学生時代は小遣いのすべてを投げうってライトノベルに没頭していた身ですが、公募の落選を繰り返すうちに大好きなライトノベルとまっすぐ向き合えない本末転倒の状態となっておりました。受賞の連絡をいただいて以来、再びライトノベルを楽しめるようになったことが今はなによりも嬉しいです。いや、すみません、見栄を張りました。受賞できたという事実が一番嬉しいです。さておき、当時の自分のように、ひとりでも多くの読者を熱中させるような作品を生み出せるよう、尽力させていただく所存です。
ファンタジー世界の群像サスペンスとして、楽しく読ませて頂きました。作中の世界をとりまく血の魔法の設定が個性的で、きちんと作り上げられている印象です。魔法だから何でもアリなのではなく、現象に対してしっかり説得力があったりして、面白い魔法の概念だなあと思いました。
主人公であるイルミナとヴィンセントのバディ感にはもう少し凸凹さがあっても良かったかもしれません。
独特の世界設定が良いと思います。血液型が属性であったり、魔法義眼、短杖などのガジェットもワクワク感があります。
義眼職人のイルミナも、示談屋ヴィンセントも、内面外面ともに一癖あって非常に好みです。尺に余裕があれば、もっと二人のバディ感があるシーンを見たかったです。惜しい点はあるものの、総じて面白く読めました。
なるほど、ファンタジーでサスペンスをやったらこうなるのか……と、とても新鮮な気持ちで読めましたし、作中における、ん?と首を傾げる部分が最後で明らかになっていくのも心地良かったです。
キャラクターも誰も彼も魅力的に立っており、独自のファンタジー世界観もあいまって、非情に高いレベルでまとまった作品です。
【プロフィール】
第18回《佳作》受賞作「黄昏色の詠遣い」でデビュー。現在はTVアニメSeasonⅡが決定している「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」を刊行中
第36回ファンタジア大賞も楽しく参加させていただきました。受賞した6作について、ジャンル被りというか面白さのベクトル被りがなく、どれも自分で考えたアイデアをちゃんと練り上げた作品が上がってきたな、という印象を受けました。一読者としてそれぞれ本当に楽しく読ませていただきました。
「シン・夏目漱石」も挑戦作として期待しておりますし、「主人公性人型兵器 -スターゲイザー-」も王道を逆手に取った作品として刊行が楽しみです。全ての作品でいいなと思ったのが、「改稿しても限界がある」と思った作品がなかったこと。各作品の尖った部分をマイルドにしないで、尖りを突き抜けていい作品にしてほしいと思います。
【プロフィール】
第20回《準入選》受賞作「蒼穹のカルマ」でデビュー。第2作「デート・ア・ライブ」が大ヒットとなり、現在は「王様のプロポーズ」を刊行中
今回、最終選考に残った作品はどれも平均点が高く、それでいて、全作それぞれの強みを持っていたのが印象的でした。
《大賞》「シン・夏目漱石」は物議を醸す可能性があったものの、面白かったので思い切って推しました。「スターゲイザー」も非常に熱く、最後まで競っていました。
今回評価の決め手になったのは、キャラやストーリーはもちろん、世界観や設定、描写など、どれだけ土台がしっかりしているかだったと思います。設定がきちんと詰められているのか。知識に裏打ちされた描写ができているのか。面白いキャラやストーリーを生かすのは土台です。神は細部に宿るので、次回以降の応募作品にも、ディテールをしっかり詰めることを意識してほしいと思います。
【プロフィール】
第26回《大賞》受賞作「ロクでなし魔術講師と 禁忌教典」でデビュー。同作が大ヒット作となり、現在もシリーズ刊行中
最終選考を通して思ったことですが、ここまで残る作品はストーリーや設定なんかはもちろんのこと、どれもやはり特にキャラクターがいいな……と強く感じました。
主人公も、ヒロインも。みんなどこかしら尖ってたり熱かったり、光る部分を持つキャラクター設定や造形をしている作品が多く、イキイキとした魅力に引っ張られて全作ぐいぐいと読み進めていけました。
今回は総じて、ライトノベルにおけるキャラクターの重要性を自分自身も改めて学ばせていただいた選考会だったように思います。これからの作品作りにおいて、自分としてもこうしたマインドを忘れず取り組んでいきたいです。
今回は独自のアイディアが光り、かつ文章力や展開力も非常に高レベルな作品が集まりました。大賞となった「シン・夏目漱石」は知識に裏打ちされたエンタメ快作。本作を業界に投じ、旋風を巻き起こしてもらいたいです。
惜しくも大賞を逃した作品も、複雑な要素と魅力的なキャラクターを描ききっており、ライトノベルの新時代を切り開いていける、気概に溢れた挑戦作ばかりでした。
新人賞も36回となりましたが、これからも皆様に「ファンタジア文庫の新人賞に送りたい」と思ってもらえるようなレーベルを目指していきますので、引き続き応援よろしくお願いします。
たくさんのご応募ありがとうございました!
現在は第37回ファンタジア大賞の
応募原稿を絶賛受付中!
編集部一同、皆様の想いが詰まった熱い作品をお待ちしております!!
お待たせしました。第36回後期ファンタジア大賞入選作、ついに発表です!
応募総数507本の激戦を見事勝ち抜き、最終選考に臨むのは、独自の魅力を携えたこちらの2タイトルです‼
おたんちん♡ぱれおろがす
二十世紀初頭、不安定な社会情勢を受け、作家たちは国家によりプロパガンダに利用され、逆らえば弾圧されていた。そんな苦境の中で立ち上がった夏目漱石は、武装組織『幻影の盾』の司令官として国家に反逆するも、伊豆・修善寺の菊屋旅館にて政府により暗殺される。
だが死んだ漱石を軍医・森鴎外が救った。禁忌の医術により、かつての漱石の婚約者・樋口一葉の身体を得る形で漱石は蘇ったのだ。政府から身を隠すべく女学校の教師として赴任することになる漱石だったが、その先でこの国の歪みと再び直面。乙女となった漱石は女学校の改革へと乗り出すことになる。一方で現地協力者の野口英世もまた独自の思惑で動いており……。
可笑林
伝説の歌姫『スノウ=ホワイト』がおよそ三年ぶりに来訪し賑わう中、美女の体から眼や指といった特定の部位を盗む〈部品泥棒〉という怪人の暗躍が噂される首都・ラングトン。義眼職人にして、両義眼の少女・イルミナは、〈
一方、同じくラングトン内でヴィンセントという男もまた、ギャングに幼馴染であるエレクトラを拉致されていた。彼女を救うためギャングの拠点を壊滅させたヴィンセントはそこで、イルミナと出会う。二人はやがて、ある特殊な魔法義眼を巡る奇怪な事件を追う運命へと導かれていく……!?
今後は、上記の後期入選作に前期入選作を加えた、豪華作家陣による最終選考を経て、第36回ファンタジア大賞の受賞作を決定してまいります!また、一次選考を通過された皆様には、マイページにて10段階の評価シートを送付いたしました!評価シートを参考に、ご自身の長所や改善点を把握して、よりレベルアップした作品をつくりあげてください!
第37回前期の募集は8月末締切! 皆様のご応募を心よりお待ちしております!!
お待たせしました!
第36回後期ファンタジア大賞、
大激戦の三次選考が終了しました。
どれも粒ぞろいの応募作がひしめくなか
四次進出を果たしたのは、以下の9タイトルです!
この中で見事入選を果たす作品は一体……!?
今後の選考も見逃せませんよ!
この中から、細音啓、橘公司、羊太郎、ファンタジア文庫編集長による最終選考会に進出する「入選作」が決定します。
ドラゴンマガジン9月号(7月20日発売)及び当ページにて行います。
第37回前期ファンタジア大賞の応募もお待ちしております!
ファンタジア大賞を引き続きよろしくお願いします。
皆さま、お待たせしました!
第36回後期ファンタジア大賞も中盤戦に突入!
二次選考結果を発表させていただきます!
今回の応募作も、同時代性を感じる挑戦作や、
キャラクターがイキイキと活躍する新規作まで、
応募者のみなさんのきらりと光るセンスを感じます!
そんな中で、今回二次通過を果たしたのは、下記の41作品です!
三次選考結果は、2023年6月20日頃の発表予定です!
引き続き、ファンタジア大賞をよろしくお願いいたします!
お待たせいたしました!
第36回後期ファンタジア大賞の一次選考通過作品をお知らせします!
応募総数507本の中から一次を突破したのは、ご覧の117本です!
こちらの作品は、後期審査終了後に10段階評価表をお送りしますので、
楽しみに待っていてくださいね! ※ゲスト投稿作品を除きます。
二次通過作品の発表は5月下旬予定です。
引き続き、よろしくお願いします!
お待たせしました! 第36回前期ファンタジア大賞入選作、ついに発表です!
応募総数579本の激戦を見事勝ち抜き、最終選考に臨むのは、個性あふれるこちらの4タイトルです‼
大空大姫
眉目秀麗・頭脳明晰な天才大学生・九頭竜王子。彼は恋人が欲しかった。しかし、女性をおだてるのは嫌だ。相手は「未経験」な女性が良い。そして、彼女はできなかった。つまり彼は、こじらせていた。容姿端麗・才色兼備な文学部の姫・美地原三姫。彼女は長年周囲から嫉妬と嫌がらせを受け、性格が歪んでいた。男にマウントを取りたい。スペックの高い男を誑かしたい。その性格ゆえに、彼氏はできなかった。つまり彼女も、こじらせていた。そんな二人は出会い…「君は、処女か?」「処女なわけないでしょ!!」(なんだ、ビッチか)(こいつ…クズだ)印象最悪、デートしても即喧嘩。しかし、三姫は九頭竜の圧倒的な才能に。九頭竜は三姫の弱さと優しさに。それぞれ惹かれていき!?
服部大河
小日向茜は、間違いなく主人公だった。助けを求められれば応え、自らの命もいとわず戦場を駆け、綺羅星の如く輝いて世界を守り—— 散った。世界を破滅へと導く宇宙怪獣との最終決戦から一年、
新田漣
瀬音しずくは笑わない—— そんなミステリアスガールとして有名な彼女を笑わせるため、市井晴比古は入学以来三ヶ月に渡って奮闘していた。それでも彼女を笑わせることが出来ずに迎えた夏のある日、晴比古は美人ながらおかしな行動を繰り返す『顔面の無駄遣い』『校内一の奇人』こと中屋敷結羅に漫才コンビ結成を迫られて!?「校内一の奇人と言われた私と、好きな子の為に奇行を続けるキミ。そんな二人がコンビを組んで、全校生徒どころか全国民の笑いをかっさらうなんて最高にドキドキしない? するよね、だってさ——」練習を重ねるうちに結羅との距離も縮まってきて—— でも、お笑いは青春なんかじゃない。あの子とあいつらを本気で笑顔にする新時代のラブコメ、開幕!
坂巻蝸牛
学問と芸術の国、エースターで国や領地を家と見なし経営する『家政学』を専攻する学生・ウィルは〝天才〟でありながら、貧乏なため卒業金を払えず困っていた。そこに彼の卒業金を肩代わりするという戦争の国、オノグルの女王イローナが現れる。さらにイローナはウィルへ「君、私の婿になる気はないか?」とプロポーズをしてきて!? 婚約のお試し期間と経済の立て直しのため半年間オノグルで過ごすことになったウィルだが、王宮の使用人たちにすら嫌われ味方は一人もいない状況で……。オノグルを、『人を殺さなくてもいい』裕福な国に変えるため、経済の天才ウィルの剣を持たない戦いが幕を開ける!
今後は、上記の前期入選作に現在募集中の後期入選作を加えた、豪華作家陣による最終選考を経て、第36回ファンタジア大賞の受賞作を決定してまいります!また、一次選考を通過された皆様には、マイページにて10段階の評価シートを送付いたしました!評価シートを参考に、ご自身の長所や改善点を把握して、よりレベルアップした作品をつくりあげてください!
第36回後期の募集は2月末締切! 皆様のご応募を心よりお待ちしております!!
お待たせしました!
第36回前期ファンタジア大賞、
大激戦の三次選考が終了しました。
どれも粒ぞろいの応募作がひしめくなか
四次進出を果たしたのは、以下の8タイトルです!
この中で見事入選を果たす作品は一体……!?
今後の選考も見逃せませんよ!
この中から、細音啓、橘公司、羊太郎、ファンタジア文庫編集長による最終選考会に進出する「入選作」が決定します。
ドラゴンマガジン3月号(1月20日発売)及び当ページにて行います。
第36回後期ファンタジア大賞の応募もお待ちしております!
ファンタジア大賞を引き続きよろしくお願いします。
皆さま、お待たせしました!
第36回前期ファンタジア大賞も中盤戦に突入!
二次選考結果を発表させていただきます!
今回の応募作は、同時代を感じる挑戦作や、
惹きつけられるキャラクターが活躍する新規作まで、
応募者のみなさんのきらりと光るセンスを感じます!
そんな中で、今回二次通過を果たしたのは、下記の44作品です!
三次選考結果は、2022年12月20日頃の発表予定です!
引き続き、ファンタジア大賞をよろしくお願いいたします!
お待たせいたしました!
第36回前期ファンタジア大賞の一次選考通過作品をお知らせします!
応募総数579本の中から一次を突破したのは、ご覧の151本です!
こちらの作品は、前期審査終了後に10段階評価表をお送りしますので、
楽しみに待っていてくださいね! ※ゲスト投稿作品を除きます。
二次通過作品の発表は11月下旬予定です。
引き続き、よろしくお願いします!