ファンタジア大賞出身作家インタビュー

福山陽士
第18回ファンタジア長編小説大賞《佳作》。『黄昏色の詠使い』でデビュー。
ファンタジア作品に、『氷結鏡界のエデン』『不完全神性機関イリス』『S.I.R.E.N』。最新作『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』がシリーズ継続中。
デビュー11年&長編シリーズ5作目(ファンタジア最多?)に突入しました。
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦

イラスト:猫鍋蒼

受賞作はどんな作品?
オリジナルの架空言語をちりばめた召喚ファンタジーです。
召喚時の詠(うた)を特徴とするハイファンタジーで、この作品でデビューしたことが自分のその後10年の方向性を決定づけた気がします。
受賞作を執筆中に、特に意識していたことを教えてください(キャラやコンセプト、テーマ、文体など)。
どれだけ世界観を広大に、かつ精緻に作りこめるかに挑みました。召喚術がテーマだったので、その召喚術が単なる「魔法」で一括りにされるのは味気ないと、ひたすらオリジナリティのある召喚術を作ってみたいと思って、架空言語の構築にいたりました。
(※セラフェノ音語、で検索すると出てくるかもです)
なぜ、それを意識されていたのでしょうか? 狙い・意図を教えてください。また、それは達成できていたと思いますか?
新人賞なので、とにかく荒削りでも自分の世界観を見てもらって、それが評価されるか確かめたい思いがありました。結果としてその情熱を評価して頂いたのだと思います。
ファンタジア大賞に投稿された理由はなんですか?
細音の投稿は10年以上も前ですが、当時から、ファンタジア大賞はずっと業界最大手の新人賞でした。ここでデビューしてドラゴンマガジンに載ったら素敵だなと思いました。
受賞するまでにどのくらい書いて投稿してきましたか?
大学1年生から書き始めて、大学4年を卒業した春(社会人1年目)に受賞しました。
何作くらい書いたかなあ。10作前後かと思います。
投稿後、「もっとこうしておけば」と思ったことがあれば教えてください。
ライトノベルの流行をもっと意識するべきだったなあと。
今でいえば異世界転生や、普遍的なものとして学園ラブコメなんか人気ですよね。流行の取捨選択はあるにしても、流行を知る&向き合う努力は、受賞当時にもっと早くにしておくべきだったかなと思いました。
受賞する自信はありましたか?
正直あまりなかったです。
ハイファンタジーは当時もう流行から外れかけていて、この応募作をどうすれば改善できるだろうって考えていました。
受賞作に対する評価については想定通りでしたか?
「『黄昏色の詠使い』は今のライトノベルの売れ線ではありません。だけど、他の投稿作にない雰囲気のある作品で、私はコレで勝負してみたいと思ったんです。」
授賞式の日、担当編集さんから言われた言葉を今でも覚えています。
想定どおりかどうかはさておき、嬉しかったなあと。
受賞後、意外だったこと、大変だったこと、強く印象に残ったことなどを教えてください。
編集者さんってこんなに大変なの!?
受賞後に本が出るまで、夜遅くまで編集作業をされていた編集さんに頭が上がらなかったです。いやまあ……今もです。デビューして11年、変わらない印象だなと。
作品作りにおいて、何を重視していますか?
読んでくれる方の期待を裏切らないこと!
やっぱり主人公は格好良くて、ヒロインは凜とした子が好きです。最近気をつけるのは、ヒロインの立ち位置かな。主人公に守ってもらうだけのヒロインにはならないよう意識しています。
これから、どんな作家になりたいですか?
「細音啓の物語なら『次』もきっと面白い」って思ってもらえるようになりたいです。
一つの作品がフィナーレを迎えた後に、次の新作にも期待してもらえる。そんな作家になりたいし、そんな物語を書き続けていきたいなあと。
これからファンタジア大賞へ応募する方たちへ、メッセージをお願いします!
自分の趣味や好み、そしてこだわりを思いっきり作品にのっけてあげてください。
こんな作品ほかにない!と思える作品を、きっと編集部も選考委員の先生方も見てみたいと思ってるような気がします。
自分の場合は、そのこだわりが世界観の作り込みでした。
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